1. ユーザーがURLを入力
ユーザーがブラウザのアドレスバーにURLを入力し、Enterキーを押すと、ブラウザはそのURLに基づいてWebページを表示するプロセスを開始します。
2. DNS解決
ブラウザは入力されたURLを解釈し、DNSサーバーに問い合わせてIPアドレスを取得します。DNS(ドメインネームシステム)は、ドメイン名を対応するIPアドレスに変換します。例えば、www.example.com
を192.0.2.1
に変換します。
3. TCP接続の確立
取得したIPアドレスに対してTCP接続を確立します。TCP(Transmission Control Protocol)は信頼性のある通信を提供するプロトコルで、3ウェイハンドシェイクという手順で接続が確立されます。
4. HTTPリクエストの送信
TCP接続が確立されると、ブラウザはHTTPリクエストを送信します。HTTP(Hypertext Transfer Protocol)はWebサーバーとの間でデータをやり取りするためのプロトコルです。GETリクエストは、指定されたリソースを取得するために使用されます。
5. サーバーからのHTTPレスポンス
WebサーバーはHTTPリクエストを受け取り、要求されたリソース(HTML、CSS、JavaScript、画像など)をHTTPレスポンスとして返します。レスポンスにはステータスコードが含まれ、リクエストの結果が成功(200 OK)やエラー(404 Not Found)であることを示します。
6. レンダリングエンジンによる解析と表示
ブラウザのレンダリングエンジンは受け取ったHTMLドキュメントを解析し、DOM(Document Object Model)ツリーを構築します。CSSはCSSOM(CSS Object Model)ツリーに変換され、JavaScriptはJavaScriptエンジンによって実行されます。
7. レンダーツリーの構築とレイアウト
DOMツリーとCSSOMツリーを組み合わせてレンダーツリーが構築されます。レンダーツリーは、表示するべき要素の情報を持っています。次に、各要素のレイアウト(位置とサイズ)が計算されます。
8. ペイントと合成
レイアウトが決まると、ブラウザは各要素をピクセルにペイントし、画面に描画します。複雑なレイヤーは合成され、最終的な表示がレンダリングされます。
まとめ
ブラウザがページを表示するプロセスは、URL入力から始まり、DNS解決、TCP接続、HTTPリクエストとレスポンス、そしてレンダリングエンジンによる解析と表示という一連のステップで構成されています。このプロセスを理解することで、Web開発のパフォーマンスやデバッグがより効果的に行えるようになります。